我町ロケート AREA605(エリア老後)計画

〜我町locate AREA605(エリア老後)計画について〜
→名前の由来は聞こえ方は下町ロケット ガウディ計画のパクりだが「我が町に自分たちの老後施設をロケートlocate(設立する)する」の意味で今後に言わんとしていることと合致してなんとなくしっくりしている。


Vol.1「この町はどうなっていくのであろう」

最近、自分の住んでいる土地が刻んできた歴史の研究に勤しんでいる。

自分の住まいは町田市にある。
ただしちょっと複雑な町田市で東京都町田市と神奈川県川崎市の県境であり自宅の数十メートル先は川崎市麻生区になる。
車で自宅付近を走っていると突然にカーナビが数十メートルごとに『東京都に入りました。神奈川県に入りました。』を繰り返す、都と県がとても入り組んでいるゾーンである。
ロバート秋山の公共施設の所有者が「都」か「区」かを歌う「TOKAKUKA」ではないが、「都」か「県」かがくるくる変わる大変に貴重でとてもおもしろいゾーンである。


そんなおもしろいゾーンと思っている、この町がどうなっていくのだろう?

考えるきっかけは自分の老後のことであった。
このまま仕事があって健康に勤め上げられたとすると定年は15年後になる。
15年間なんていままでの社会人になってから感じる時間の流れの速さからするとそんな先のことではない。

すぐそこに老後はある。

では、その時にどのような余生を送るのか。住まいは仕事は?

いま住んでいる家に息子は大人になっても継続して住みたいという。
自分にとってはたまたま重なった事情で移り住んだ土地であるが、息子にとっては周りの誰もが顔見知りの自分がいる必然的な土地であるからだ。

息子がいつか家庭を築きこの家に住むとしたら自分たちはこの家を出て行かねばならない日がくるかもしれない。

そんなことを妻と話していた。

妻は妻で最近、同性の友人たちと老後について話すらしい。
できれば「老後は気の合う仲間が同じエリアに寄り添って生きていけたらいい」、そんなことを口ぐちに言うらしい。

寄り添って生きる。
それは現代的な解釈だと「合宿生活」というより「シェアハウス」に近い考えなのかもしれない。

でも若い人と違って実際は60年間も生活環境が違う人間たちが共に住むことを考えると、台所・お風呂・トイレといった共有空間も多いシェアハウスは厳しいのかもしれない。
部屋はもちろん、そのあたりのプライベート空間も完全に分かれていて、実際には皆が集える共有のリビングなのか集会所があればいいのかもしれない。


そんなことを思った。

自分が好きな「酒のほそみち」などの著作のある漫画家ラズウェル細木さんに、環境の違う人間が集う居酒屋をテーマにした「酔庵夜話」という作品がある。
夜な夜な斜だけど粋なマスターが経営する酔庵に集まるサラリーマンの主人公、中小企業の社長、セレブな妻、ミーハーなOL、うだつの上がらないおじさんらの繰り広げる人間模様を軽いタッチで描いたものだ。
ここの登場人物は仕事ではなんの関係のない、酒が好き、この店が好きという人だけの人達のショートストーリーだ。

漫画を読んでいても確認するは、人間は仕事とか社会的なものだけでなく、どこかプライベートな切り口を軸(店、BAR、コミュニティ、趣味サークル)に集うのが習性なのかもしれない。

そうなると仲の良いもの同士が一か所に集まるというのも合点がいく話しである。


行きつくと村を買ってみんなで住むとかなのかなぁなんてこともそこから思っていたら、最近になってかみさんが思わぬアイデアを出してきた。


『このあたりって古い「団地」が多くない?古い団地のそれぞれの部屋にみんな個別に住んだらよくない?団地は基本的に生活の基本が揃っている場所だし、集会所なんかもあるし』

このあたりはスタジオジブリの「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台にもなっているいわゆる多摩ニュータウン方面である。

多くの里山が切り開かれて団地やマンション、建売住宅になった。そんな一角に自分も居を構えているのである。

以前に自治会の役員をやっていた時に古くからの役員が、『ニュータウンの頃に越してきた人の高齢化が進んでいる』と言っていた。

確かに自分の家の周りには築50年を迎える「当時のニューウェーブだった団地」がたくさんある。

そこがどうなっていくのだろう?
単純にそんないく末を思ったときに「ここが若い時分に友達や同窓だった老人たちが最後に皆で集うコミュニティの場」として開放されたら。
個別に部屋を借り(もしくは買い)。夜は集会場、もしくは隣接する居酒屋に集い。
昼間は各々のいまのキャリアのセカンドキャリアとして、スモールショップをその団地で営んでいけたら。

既存の知らないもの同士が入ってホスピタリティは完璧だけど、何か大事なものが足りない介護付き老人ホームでない老人たちのオアシス。

考えれば考えるほど、なんだかおもしろい構想が広がってくるのである。

そうこうしているうちに自分の町とその周辺について、「そのような観点」でみてみることにしようと思った。

これから書いていこうとおもっているのはそのようなことであり、これはそのような話しの序章にあたる。

追記
この企画の続編に関しては私テディタクリービルの別ブログ
【逆走ゲンダイデー】 テディタクリービルの日記 since2004/10/01 にて展開していきます!
どうぞお楽しみに〜
http://blog.livedoor.jp/tedtac/