いのち - テディタクリービルの「いつかの日常のために」

ついつい弱音話をしてしまう人がいる。

T社のKさんがその一人。

次男の葬式にも来てくれた人。

三男が世の中に出れなかった話をした。

そしたら
聞かせてくれた。

Kさんの家は三人兄弟。彼は一番下なんだそうだ。

しかし実は三人兄弟でなく六人兄弟であったというのだ。

長男と次男の間に生後わずかで亡くなった子が三人いるのだそうだ。

父親と母親はそれこそどん底だったそうだ。

『命って言い方悪いけど乱暴なもんだな』

Kさんはぼくに言った。

横浜の山下公園からBAYSIDEに向かうタクシーで聞いた。

山下ランプのカーブが空につながった。

なんだか自分の周りは。

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