泣いた

tactnet2004-01-07

みうらじゅん原作映画田口トモロヲ初監督、アイデン&ティティを見た。
ロックな人生とは何がを求めて七転八倒する主人公とそれを圧倒的母性で支える女性の恋の物語。
主人公中島は元ゴイステの峯田和伸、恋人は麻生久美子、脇をかためるは中村獅童、マギー、岸辺シロー、そしてロックな人生の伝導師として随所にボブディラン(似た人)と、くせもの揃い。
ストーリーは原作に忠実で、めちゃめちゃくさい仕上がりになってる。
そこが今どきだとおそろしくピュアに見えて美しい。
バンドブームに好きでもない売れ筋の曲で一躍スターダムに登った中島が、ロックってこんなんじゃない、夢はこれではないとアンチメジャーながら個(己のアイデンティティー)の確立につきすすむ姿は、ちょっぴり切なく泣けてくる。
アイデンティティーの確立は、原作のアイデン&ティティーが示すように、ひとりで作ることができずアイデンという男とティティーという女があわさってできているというのがみうら解釈で、そこがこのストーリーの全てを表している。
ラヴなくして世の中は回らず。
自立とは依存があって成り立つもの。
ひとりで生きていくことはできない。
映画のラストに本家本元のボブディランのライクアローリングストーンが流れる。
「昨日まで街の物乞いに金をほうりなげてたお前が、今日からその仲間入りだ。どんな気がする?周りが誰もお前を知らないっていうのは。どんな気がする?周りに知られない気持ちは。
転がる石のように。」帰り、ゴイステのDVD買っちゃった。
これがまたいいの。
TedTak.au