13日金曜、目の前に死

金曜午後にデスクワークしていた。


カラダに異変がおきた。
しかも急にである。



社内の人と話をしながら紙にメモしていたら、
右腕に力が入らなくなってきた。



文字を書く指先が震えてきた。

全然文字が書けない。
ペンが指先から落ちていく。何回も。

右腕のしびれ。


同時にめまいがしてきた。

目の前の世界が一瞬ふわっと浮いた。

異常な感覚に怖くなり会話を終えさせてもらって机から離れて外に向かって歩いていき廊下で止まって立ちつくしてみた。

カラダがふわふわしてすぐ後に地球の中心に向かってぐーっと何かに引っ張っられる感じがする。
カラダが重い。
しかもこのまま気を失って床に倒れこみそうだ。

これはマズい。




なんとなくだけど脳みその血管あたりがいかれてないか?
最悪は切れたのじゃないか?



悪い予感が走る。

すぐくる来客予定を先方に電話してストップさせてもらう。


ふらふらしながらオフィスビル内の病院にいく。


精密検査してもらったほうがと近所の大病院への紹介状をかいてもらう


自分のカラダの異変は自分が一番よくわかっている。


最近は胃が痛かったことはあるがその他の異変は認めてなかった。



突然降りかかった異変。

脳みその爆発。


死を意識した。



13日の金曜日

外は恐ろしいほど快晴。



こういう日に自分は人生を終えそうである。


気がしっかりしてるうちに妻に連絡は?


いや下手に結果がでる前に連絡したら彼女をパニックに陥れてしまうかもしれない。
かといってこのまま意識がなくなっていったら


じゃあ遺書でも書く?
いやいやそれは自分で最悪を認めたようなものだ。やめとこ。


そうだ今日妻はチバユウスケのバンドbirthdayをZeppで見る予定だった。


今ごろ楽しみにしているから、


このままなんも言わないほうがいいや。

それにしても自分の病を前にbirthdayとは皮肉な名前。


あっ
今朝長男の顔みれてないや、次男の顔も一瞬みただけだ。



死を感じて頭に浮かぶのは日常のシーンばかり。


最近色んな人に会えたな。
良かったな。


きっと運命だ。


あっそうだ万が一は生命保険はちゃんとおりるかな。

頼むよ保険各社。



にしても
あちゃー
やりのこしたこといっぱいあったなぁ。



仕事でいうとオモローな企画を推進する前だった。


プライベートでも盛大にパーティーする予定だったけど。


無念。



このままいなくなりそうだ。
Bye-bye






数時間後・・・


外は快晴。夕方。日が落ちる前の最後の太陽の悪あがき。暑い。




CTは無事だった。

おれ生きてる。


でももう少し精密検査は必要とのこと。



でも
生きてる!

暑さを感じる。

喉が乾く。


おれ生きてる!!


あまりのうれしさに心の中で世の中に感謝しまくった。


生きてる。
この感謝を。



ありがとう。


死なずな意味をかみしめて生きよう。

みなさま今後ともよろしくお願いいたします。

生まれかわりました。

Vivienne Westwood 3954 ストラップ BK