我が町
昔のBUSの床はニスがしみついた真っ黒い木の床でした。
ツルツルすべるはずはないのだけれど必死に踏ん張って立っていました。
終点に近づくと運転席の上の行き先を伝える掲示板のフィルムは回転してまた元の道を示すのにしばらく回りました。
夏のBUSのなかは暑いのでその音すらうるさく感じるのです。
昔住んだ町を今BUSで通りすぎ懐かしいシーンを思い出しました。
大人になると子供のときに見えていた町が小さく見えるようになります。
まるでカメラのズームをほんの少しだけズームインしたような感じ。
『おれのゆかりのあるこの町、なんだか小さくなった気がする。』
でも小さく見えた町は昔のような接し方はしてくれません。
『あなたのいま住む町や時間に帰りなさい。』
と優しくいうのです。
そしてその言葉通りに我が町をみつけ我が町に住み我が町を愛していくのです。
でもそれは小さな町が私にあたえる愛情なのでしょう。
きっと過去にいきないように。
きっと過去を忘れないように。
いまを生きなさいということなのでしょう
◆TeddyTaclyBill'S HP
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