むせび泣ける話

tactnet2003-12-09

金曜夜、電車内で社会人なりたてくらいの男二人、何やらシリアスな話。さてさて耳をかたむけてみますか?
どうやら、片方の母親の親戚だか近い知り合いが、刑務所の看守らしい。
看守という仕事は、日々受刑者と何かと接触があるので、互いの立場を超えた心の繋がりがまれにあるそうである。
檻を挟んで、元気か?そっちは?なんて会話がなされてるのだろう。
そんな看守にとって、一番辛い瞬間は受刑者との永遠の別れ、つまり死刑執行の日だそうだ。
(うーん、本当か?)と俺の心の声ありつつ、話している彼曰く、「もう行くってときに声かけるにせよ、『またな』じゃないし、『いつか』でもないからさ、もう死んじゃうから、それはつらいらしいよ。」
って、おい、それ本当だったらまじ辛いっちゅうの。
そんな辛い状況、電車内でする話かよ、こらー!チョコレートだかショコラだかいう映画の実話版じゃん。
と思ってたら、相方の男、「まじつらいね。しかし飲みすぎたねぇ」と今日の飲み会の話をしはじめた。
チャンネルひとつずらしただけで演歌からパンクに変わる有線放送のような会話つうんですか?そんな感じだった。ガチャ、はい違う話。ガチャ、はい違う話。
看守話の男も「ホント飲んだねぇ」って、それはそれは展開早かった。
車内は静まりかえった。絶対、お前ら聞いてたべという数人+俺の心の声が聞こえた。
「で、どんな飲み会だったのさ?」
TedTak.au