ボブ

時代遅れなボブルビーのリュックを数年間愛用してた。
プラスチックハードケースのリュック。
人からはソリとか亀の甲羅とか言われる。
人はどう思うか別に、自分としてはこれを超えるかっこいいカバンがなく変えるに変えれなかった。
ハードケースなので電車の中での取扱いには十分注意した。人に迷惑かけないよう。
しかし最近、あんなに気をつけていた車内ではなく、普通に背負って歩く街で人に当たってしまう、または人が当たってくるアクシデントが多発した。
この暑さなんで薄着な人が多い。腕がハードケースに接触しただけでも痛い。
そんなに痛そうな表情を人がするのを見ると心がいたい。
大好きだけど、夏の間は布製のカバンに変えて、のりきるかと昨日から普通のリュックに変えてみた。
びっくりした。
内容物は変わらないのに総重量は5分の1くらいになった。
今までの肩の重荷?はリュックそのものの重さだったのだ。
心身ともに軽々出勤になった。
なんだったんだよ、今までの苦行は!
巨人の星の大リーグ養成ギブスか?
父ちゃん!おかげで、ものすげぇ背筋作っちゃったよ。
って感じだよな。
でもボブルビーが好き!

昨日は愛車旧ミニで都内近郊を西へ東へ移動した。
灼熱の横浜国際から森深い本門寺へ。またとんぼ返りで横浜国際へ。

旧ミニはきびきび走って楽しい車だ。
もちろん新ミニもいいんだけど、旧ミニにあるパタパタ感がない。ちゃんとした車だ、新は。

都内を軽快に走っているつもり。
なのにスピードがのってくるとまたまたあいつが騒ぎだす。

ペシペシ。

よだれかけだ。

多くの旧ミニ乗りのガソリンキャップには、ホテルのドアノブに掛ける「おこさないでください」みたいな札がついている。

あれはガソリンキャップがむき出しのために、給油時に垂れたガソリンでボディの塗装がやられるのを防ぐためについているゴム製のもので、通称よだれかけと言う。
苦肉のアイデア商品である。

自分の車にもよだれかけがついている。
そしてあいつが時にしゃしゃりでる。

スピードがのってくるとよだれかけはボディを叩く。
最初はペシ、高速になるとペシペシペシペシ、さらに高速になるとなぜかハタと止まる。
そんな時にふと横を見ると集団のトップになってたりする。

なんか競走馬のムチイレみたい。
走れ走れペシ。もっと走れペシペシペシ。
よーし頑張ったな。

でもおれがジョッキーでなく馬。意志を持った車に動かされている。

働けペシ、よし次はどの現場に行くんだペシペシペシ。
稼げ稼げ〜ペシペシ。

ミニは俺の給料なんか知らない。
働かすだけ働かされる。