続評論:劇団ゴキブリコンビナート略してゴキコンについて
前回日記までのあらすじ→演劇人になりたいテディタクリービルであるが出はエロ映画館に出入りする小僧と判明。劇団評論することにより汚名挽回なるか?
以下演劇評論:
さて昨日は関係ないけど博多出張でした。
やわらか銀行(SB)のKさんに久々に会いました。
彼はどこにいても安定感があります。
元気そうでした。以上、主に会社の仲間に向けての連絡事項です。
さて前回の続き書かせてください。
懐かしい中野光座に僕は戻ってきた。
入り口になにやら恐ろしい張り紙発見!
『劇の演出により洋服汚れても文句いうな。怪我してもしらねぇぞこの野郎!』
うへ怖い。
実はよこやんふぃふぃからゴキブリコンビナート略してゴキコンは汚物はまくわ、小動物は殺すわ、大変すよと聞いてはいた。
しかし改めて紙にして書かれるとビビる。
そういう怖さからかみんなステージ前に陣取らないのがルールみたいなのだが、この社会規範遵守オヤジは『前からお詰めください』とスタッフの方に言われると素直に従い前から二列目の上手に座ってしまった。
光座は解体寸前で場内は暗く鉄パイプが張り巡らされ壁も天井もステージもベニヤむき出しで、学生時代でいったら先輩に呼び出しくらってリンチされるような場所的怖さに満ちあふれていた。
芝居が始まった。
いきなり後悔。ステージ上からはじまらずに俺の真横に最初の演者が出現。
ふんどし一丁の漁師役。
開始1分で俺の顔は演者のツバで濡れる。しかもふんどしには何故か醤油瓶が挟んである。
醤油かけられる!?
これは罰だ。すいません。18禁破り中学生から大人をなめてこの聖地に土足で踏み入れた俺へ神が与えた罰だ!
ジーザス!許してください!
No!神は許してはくれなかった。
醤油はかからなかったがベニヤの天井がグングンと下がってくる。
ベニヤにはところどころ穴が開いている。
徐々にさがるベニヤ天井。
狭いよぉ怖いよぉ
助けて〜
あっもしかしてあのところどころの穴は客が頭を入れるところか?
まるで手品のギロチン台におさまるように。
その通り!
僕ら観客全員は首だけをだし肩からはどでかいベニヤ板の天井と各自の客席に抑えつけられ全くの自由が効かなくなった。
最初の役が漁師だっただけに海の波間にただよう首だけ出した所在ない海難民を勝手に僕らは彼らから任された感じだ。
とは都合よい解釈で格闘技で言えば完璧にマウントポジションをとられ殴りつけられるのみとなった。
劇団の奴らに命を委ねたのだ。
首だけだして身動きひとつできない。
彼らは僕らの目の前をすぐ横を客席含む全てのベニヤスペースを鉄パイプの骨組みを舞台として縦横無尽に活用した。
そして芝居は人間の欲望からくる愚かな争いをノールールで表現した。
演出上、醤油やペプシは撒き散らかされ、ハムスターがはなたれ、全裸の男女が出て来て、エログロの極みを見せた。
まるでその食べ物の粗末な扱いや人を含む生き物を物体として見せることすらも現代に住まう我々の鏡が如く彼らは表現した。
怒りもなくかと言ってあきらめているわけでもなくフラットに現代に立っている我々の姿をそこに見させられた気がした。
現代における人間、それはよくもわるくも外的変化への順応なのだと思う。
それは人間の一番の才能。
環境に順応できることにあるのではないかと思わされた。
順応もしくは麻痺かもしれない。
欲望にあわせた順応と麻痺の中にこそ狂気があるとばかりに彼らは踊り歌った。
見終わって『どへ』と思うくらいに疲れ果てた。
なのに隣のカップルなぞ『超おもしろかったね』とか言いあってる。
えっえ〜おれは魂すら抜けるくらい疲れたぞい!
だから僕にこの劇団がいいかと言われるとちょいヘビー過ぎる。
ちょいヘビ劇団ゴキコン。
アンミツさんありがとうございます。
勉強になりました。
でも演劇人って真面目なんだと思う。
考えさせるものを作るのだから。
エログロナンセンスで何故か終わらないのだから。
全くただの感想文になってしまったが勉強になった。
これからもお勧めされるものは見てみようと思った。
僕の演劇人への道は続く。
よう頑張る。
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